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ABOUT US私とクラフトチョコレートの物語

2016年に私はバリ島にいました。2013年から滞在していたジャカルタから居を移し、ここで新しいビジネスをスタートさせることを計画していたからです。これまでの経験から食品飲料関係のビジネス、特に酒類関係、発酵食品に焦点を当てていました。バリ島を選択したのは、宗教的背景からこの島だけは、酒類の製造が許可されることを知っており、また、過去製造したことのある芋焼酎、米焼酎、黒糖焼酎、フルーツリキュールは、バリ島内で全ての原料を調達することが可能であったことや酒類のビジネスをスタートさせるにあたって、日本人、インドネシア人の協力が得られる状況にあったことも大きな要因でした。

ジャカルタ
ウイスキー

彼らからの資金協力を得て、試験場をバリ島のジンバラン地区に設けて試作と試飲を繰り返しましたが、この頃、バリ島といえどイスラム系の政治勢力が強くなり、酒類の新規製造は、ほぼ不可能になりつつありました。そんな前途不透明な状況下で、出会ったのが、すでにバリ島でフルーツリキュールでビジネスをスタートさせ、国内に販売網を築いていたイギリス人でした。彼との度重なる協議の結果、彼が持つ酒類免許の製造枠の一部を使用して酒類の製造していいとの見通しがつき、残るは、彼の工場敷地に建てる工場の建設費と設備費用の調達のみでしたが、そこに立ちはだかったのは、イスラムの壁でした。

それまで、試作の資金提供や計画に協力的だったインドネシア実業家達もイスラムである彼らの顧客や、近しい関係の政治家の顔を気にして大規模な投資には至りませんでした。酒類のビジネスを日本国外でスタートさせることの困難さをしみじみ感じながら、バリ島で、地酒を製造している人やウイスキー造りを模索している人たちをバイクで訪ね歩く日々を送っていた時、道すがら立ち寄った小さなcaféが、クラフトチョコレートを製造している店舗でした。

ジャカルタ
カカオ豆

カカオ豆からチョコレートになるまでの工程を見ることができる店舗で、私が1991年に米国、サンフランシスコで見たクラフトビール併設パブを見たときと同じ衝撃を抱きました。それから、バリ島内にあるいくつかのクラフトチョコレート工場をバイクで訪ねてまわり、やってみたいという衝動を抑えられなくなり、製造に必要な器具や機械を海外から調達し、試作に取りかかりました。すでに2017年になっていました。インドネシアには、ホームインダストリービジネスという小規模事業用のビジネスライセンスがあり、その許可を得てビジネスをスタートさせることを念頭に準備を重ねていき、パッケージやブランド名、デザインなどスタートするには多くのことを決める必要がありましたが、ほぼ一ヶ月で全てを準備することができました。

その時に制作したパッケージが、この写真になります。 バリ島のビーチに佇む犬と満天の星空から舞い落ちる桜の花びら。 ビーチに置かれたカカオ豆。 聖姫桜と書いてショコラと読みます。 国際デザインコンペを開いて、これに決めました。 しかし、このブランドが、バリ島の店舗に並ぶことはありませんでした。 個人的な事情により、どうしても日本に帰国せざるを得ない事情が発生し、全てをバリ島に残して2017年6月に帰国しました。 いつかまた再開したいとの思いとまたバリ島に帰りたいという思いを抱きながら日本での6年の月日を経てようやく辿り着いた今です。 これからもまだまだ続く物語です。

その時に制作したパッケージ聖姫桜

CONCEPTこだわり

カカオ豆へのこだわり

CONCEPT1カカオ豆へのこだわり

カカオ豆は、『年間を通じて18~32度程度、平均気温25度以上』『年間降水量が1200~2500mm、100mm以下の月がない』の地域で栽培されています。
世界の中では、赤道から北緯南緯20度以内の地域が該当し、主に、ガーナ、コートジボアールを中心としたアフリカ諸国、インドネシアを中心とした東南アジア諸国、コロンビア、ベネズエラなどの中南米諸国。
そしてカカオ豆には、主に3種類の品種(クリオロ、トリニタリオ、フォラステロ)がありますが、フォラステロが全体の80%を占めます。
Farmers chocolatでは、オリジンのカカオ豆を明らかにして、その特徴を活かしたチョコレート作りを目指しています。
従来のクラフトチョコレートが目指すオリジンカカオ豆の風味を味わうというより、一緒に合わせる副素材との相性や相乗効果などを最大限に引き出せるカカオ豆を調達して使用していきたいと考えています。

CONCEPT2その他の素材へのこだわり

チョコレートに合わせる副素材は、大きく4つのグループに分かれます。
1つ目が、フルーツ類、南九州、鹿児島で栽培されている柑橘系、ベリー系をはじめとしてこれまでチョコレートとの組み合わせがなかったフルーツにも挑戦していきたいと考えています。
そのフルーツの前処理も独自技術による乾燥手法により、フルーツの栄養分を損なわず独自の香りを強く感じられるチョコレートを目指します。
2つ目は、スパイス類、お茶、生姜、シナモン、胡椒、ハーブ、ナッツなどを前処理して、それぞれの素材がしっかりと自分の個性を主張しているチョコレートを目指しています。
3つ目は、酒類をチョコレートに合わせます。
従来の酒類を液状のままボンボンチョコレートの中に封入するのではなく、チョコレートそのものに酒独自の風味を封じ込めます。
クラフトビールのIPA、スタウト、フルーツサワーの風味、ウイスキー、ジン、リキュール、ラムなど多種類の組み合わせがあります。
なお、酒を使用しますが、液状のアルコールにはなりません。風味だけを使用します。
4つ目は、上記に属さない素材で、意外性を主張するチョコレートになると思います。

その他の素材へのこだわり
製造へのこだわり

CONCEPT2製造へのこだわり

チョコレートそのものの製造より副素材とのアレンジによる新しいチョコレートを探求していきます。
水を嫌うチョコレートと水分を含む農産物や農産加工品を前処理して、これまでになかった素材とのハーモニーを実現していきたいと考えています。
方向的には、多品種少量で、日々のクッキングに近いチョコレート作り。
日替わりで製品が入れ替わることがありうる展開。
小さいからできる小回りと冒険。
Do what nobody has done.の精神で。